生命保険の歴史と役割:
保険会社のしくみ
ここでは普段あまり知る機会が少ない保険会社のしくみについてふれてみたいと思います。特別驚かれるような内容ではないかもしれませんが、自分たちの支払った保険料がどのように活用されているのか、基本的な考え方についてみていきましょう。
○収支相等の原則
収支相当の原則とは、契約者全体が払い込む保険料と保険会社が契約者に支払う保険金の総額が等しくなるようにされています。保険とは加入者がお互いに助け合うしくみになっているので、この原則が前提になります。
○保険料計算の基礎
基本的に保険料は大きく分けて2つの要素で構成されています。ひとつは将来支払うことになる保険金の財源にあてるもの、もうひとつは保険事業を運営していくうえで必要となる人件費などの必要経費にあてるものです。
また、保険料の支払いのために積み立てているものを責任準備金と呼びますが、以前、この責任準備金は各保険会社にある程度自由裁量が認められていましたが、2005年金融庁は、変額保険および変額年金の最低保証リスクに係る責任準備金の積立について一定のルールを定めて、徴収した保険料や運用収益を明確にすることを定めました。
○配当金について
保険の商品のなかには有配当保険とよばれるものがあります。これは保険会社に剰余金が生じた時、そのお金を契約者に還元するというものです。本来保険料は、ある程度の予測に基づいて決定されます。予定していた死亡率が、実際の死亡率より大きかった場合や運用した収益が見込まれていた収益より多くなった場合、保険事業を運営していくのに必要な経費が実際予定していた金額より少なかった場合があります。これらに起因した余剰金は平等に契約者に還元されることになるのです。またこれらの余剰金を受け取らない変わりに保険料を低くおさえる無配当保険もあります。
有配当保険のなかでも運用した資産が予定していた利率より大きな場合に発生した余剰金を配当されるタイプの保険のことを利差配当付保険とよびます。
有配当保険は毎年配当金が受け取れる毎年配当型、3年ごとに配当金が受け取れる3年ごと配当型、5年ごとに配当が受けられる5年ごと配当型などがあります。配当金の支払われ方はさまざまで、契約が消滅もしくは契約者からの請求があるまで保険会社の定める利率に複利で運用され保険会社に積み立てられていく方法、保険料から配当金を差し引く方法、現金で配当金が支払われる方法、配当金によって保険金を増額する方法などがあります。